「障がいのある人の創作から学ぶ」:服部 正

hattori2000

9/16(土)ポコラート アキタでは「ゼロダテ少年芸術学校2017」の獅子ヶ森特設サイトにて、服部 正さん(甲南大学文学部人間科学科准教授)を講師にお招きし、研修会を開催いたしました。その中でまず服部さんは、1945年にフランスの作家ジャン・デュビュッフェによって考案された「アール・ブリュット」という言葉が現在の日本において、誤解を含んだまま使用されている危険性を指摘されました。

服部さん「障がいのある人の創作活動=アール・ブリュットという認識や使われ方が大変多いですが、もともとアール・ブリュットという言葉に障がいのある人の芸術という意図はこめられていません。1940年代の状況の中で、美術をどう評価するかという美術批評的概念、美的価値判断のための概念として構想されました。あくまで美術界側からの観点なのでクオリティ・オリジナリティ重視の見方になってしまいがちです。これは一部の絵画もしくは彫刻などが得意な人をピックアップすることはできますが、それ以外の創作活動をしている人をきりはなしてしまい現在の福祉の理念におけるノーマライゼーション、インクルージョンにはつながっていかない可能性をはらんでいます。」

お話は様々な問題やテーマに触れられ、

  • はたして本当に「障がいのある人のアート」に名前が必要か
  • 障がいのあるアーティストに関する作家紹介
  • 特性=障がいではなく、特性=独自性・個性であるということ。なぜなら障がいのある人全員がアーティストにはならないし、障がいのない人全員もアーティストになるわけではない。
  • 障がいのある人の創作から学ぶということは単に美術が得意な障がい者を賛美することで終わってはならない。
  • 障がいのある人の創作からマイノリティ政策、障がい者政策、社会の偏見や問題を考え、真にインクルーシブな社会とは何かを考える機会につなげていく。

など一つ一つに大変深く考えさせられました。

ポコラート アキタでは今後も研修会やワークショップなどを通じて、参加者の皆様と共有できる場を創っていきたいと考えております。講師をして下さった服部 正さん、参加者の皆様ありがとうございました!

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